あなたの脳は大丈夫ですか…「フリーズする脳 思考が止まる、言葉に詰まる」

 今年最後の書き込みが、真面目な書評になるかも…(汗)。

 タイトルの本ですが、最近私の思考がおかしいな、と思っていた時にちょうど書店で見つけて、思わず手に取ってしまいました。

 著者は脳神経外科専門医として数多くの診療に携わった医学博士なのですが、専門用語は殆ど出てこないので、医学素人の私でもスラスラ読めました。

 各章とも、具体的な「フリーズする脳」の例を挙げて、その原因、対処法について説明する形式となっています。

 理解する、考えをまとめる、相手の思考や感情を読む、自分の感情を抑える、自分の行動を決める、それを意志的・計画的に行うといったことは、高次脳機能の働きで、その中枢を担うのが前頭葉なのです。前頭葉の働きが鈍ると、行動などが反射・パターン的になってしまい、「ボケ」てしまいます。

 パソコンや携帯電話など、現代には便利な道具がたくさん身の回りにあり、私たちは以前より「考える」ことをしなくなってしまっています。情報は目から入るものだけではありません。人間の五感が捉えるものすべてが情報なのです。著者はパソコンに向かいっきりでは危険と警鐘を鳴らします。私も仕事でパソコンをかなり使いますが、これからは1時間ごとに休憩を取るようにします。

 また、私はインターネット依存症になりつつあり、かなりヤバいのですが、これも脳によくありません。前頭葉の中の「感情系」の快を満たすだけで、インターネットにアクセスする事が目的になってしまっているのです。さらにインターネットで得た知識は忘れやすい、ゆえに忘れっぽいと思ってしまったり、夢中になりすぎて夜更かしをし、体内時計が狂ったりと、色々と問題点が出てきます。もちろん便利なものですが、使い方には注意が必要です。自戒を込めて。

 ちょっと前まで私は、「いかに仕事を効率的にこなすか」を考え、その類いの書籍をよく読んでいましたが、効率ばかり求めると脳の働きは落ちてしまうようです。これからは、何でもやろうという気になります。

 とにかく、この本を読んでから、インターネットとのつきあい方、日常生活の行動を改めていこうと思います。部屋の片付けも高次脳機能のトレーニングには良いそうなので、今まで面倒くさがっていたことにもチャレンジ!!あるのみです。

aisbn:4140881631フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる (生活人新書)