33歳を前に。

 別に、タイトルは関係ないのだが、私は、今月いっぱいで今の会社を辞め、来月からマレーシアで働くことにした。独りで。

 理由は色々あるのだが、1つは自分に問題があるということ。自分が不甲斐ないからであり、そういう意味では「逃げ」と取られても仕方がない部分がある。そういう評価も、受け入れるしかない。
 もう1つの大きな理由は、独りになって、吹っ切れたというか、もともと私は海外で生活したかった、その中で物書きを目指したかった、という想いをもっていた。本当は、欧州でワーキングホリデーでもしながら…と考えていたが、33歳でそれは無理。前職の電話応対の仕事が自分には向いていると思うし、その仕事をしながら、なにか書いていければいいと思う。

 そんなわけで、マレーシアでは、某旅行サイトのカスタマーサービス(電話応対)の職に就く。

 はっきりいって、給料は現状より大きく減るが、現地の物価はそれ以上に低い。普通に暮らすには十分すぎる額だ。インセンティブもあるし、しばらくは、ここで勝負して、給料アップを目指しつつ、副業的に物書きをできればいいと考えている。もちろん、簡単にできるほど甘くはないことも分かっている。

 …と会社に伝えたにもかかわらず、来週取材にインドネシアへ行かされることになった。同僚のパスポートの有効期限が切れていたためなのだが、それでも、私を行かせるか、と驚いた。まぁ、最後のご奉公、ということになるのだろうか。

 実は、8年前にスーパーマーケットを辞め、郵便局の職員になるチャンスがあった。内定ももらっていたのに、当時の上司が怖くて、「辞める」と言い出せなかった。そんな悪夢が今回もよぎったが、「これでは8年前から何も変わっていないではないか!」と自分に言い聞かせ、ちゃんと退職の意志を伝えた。本当に小さなことだが、私にとってはそれも成長なのだ。